高齢者施設のエアコンクリーニング、夏は避けるべき?
安心・安全な施工時期と失敗しない業者選びのポイントを解説


高齢者施設のエアコンクリーニング、いつが最適な時期?
高齢者施設や介護施設の運営において、エアコンのメンテナンスは年に1回以上の定期実施が望ましいとされています。特に、夏の冷房稼働が続く時期は「そろそろ内部の汚れが気になる…」と、清掃を検討される施設も多いのではないでしょうか。
しかし実は、「夏にエアコンクリーニングを行うこと自体が大きなリスクになりうる」という事実をご存じない方も少なくありません。
この記事では、高齢者施設という特殊な環境において、なぜ夏場の施工が推奨されないのか? その理由と背景を詳しく解説していきます。また、施設の安全と快適な運営を維持しながら、最適な時期に無理なくエアコン清掃を行うための具体的な提案もお伝えします。
夏にエアコンクリーニングを行うと、何が問題なのか?


作業中はエアコンが停止する=冷房が使えない時間が発生
エアコンクリーニングを行う際、必ず発生するのが「電源停止の時間」です。
分解洗浄を行うためにはエアコンの電源を落とす必要があり、室内機の取り外しや洗浄作業に平均で1台あたり60分〜120分ほど要します。
仮に複数台(例:6〜10台)を同時施工する場合、その間施設内の一部フロア全体が無冷房状態になる時間帯が発生してしまいます。
これが真夏の暑い日であれば、室温は短時間で上昇し、体力のない高齢者にとっては極めて危険な状況です。
室温が上がることで熱中症リスクが急増
高齢者は、若年層と比較して暑さを感じにくく、喉の渇きにも気づきにくい傾向があります。これは加齢による感覚機能の低下が原因で、熱中症のリスクが非常に高くなります。
実際に、エアコンクリーニング中に冷房が止まり、入居者が体調不良を訴えたという事例も各地で報告されています。
熱中症の初期症状である「軽いめまい」や「倦怠感」は、入居者自身が気づきにくく、気づいたときには重症化しているケースもあるのです。
清掃時の換気と湿度上昇の影響
感染症対策や作業員の導線確保のため、作業中は窓や扉を開けて強制換気を行うことが一般的です。ところが、外気温が高い夏場は、これが逆効果になることも。
高温多湿の外気が室内に流れ込むことで、室温だけでなく湿度も上昇。特に呼吸器疾患や心疾患のある高齢者にとっては、湿度変化は身体に大きな負担を与えます。
例えば「蒸し暑さ」によって呼吸が浅くなったり、発汗しすぎて脱水症状を起こしたりといったことも。
清掃中の騒音・においによるストレス
エアコン内部の高圧洗浄では、専用のポンプやノズルを使用するため、ある程度の騒音が発生します。また、洗剤のにおいに敏感な入居者も少なくありません。
とくに認知症をお持ちの方や、精神的に不安定な状態の方にとっては、非日常的な騒音や作業風景そのものがストレス要因となり、パニックや混乱を招くこともあります。
職員の対応負荷も増える
清掃当日は、作業業者の受け入れ、入居者への声がけ、見守り対応、導線の確保など、職員の方々にかかる負担も一気に増えます。
とくに夏場は、通常業務に加えて熱中症対策や水分補給の声かけなども必要になる時期。そこにエアコン清掃が重なると、職員側の負担はさらに増大します。
その結果、「普段なら気づけた体調の変化を見逃してしまった」というリスクも生まれやすくなるのです。
夏の使用でたまる「見えない汚れ」が、高齢者に与える深刻な影響
エアコンは日々稼働しているだけで、想像以上に内部に汚れが蓄積されていきます。
とくに冷房を多用する夏の時期には、湿気と温度が重なり、カビや雑菌が繁殖しやすい環境が整ってしまいます。
それらの“目に見えない汚れ”は、実は高齢者の健康や快適な生活にさまざまな悪影響を及ぼすことがあるのです。
夏のエアコン使用で、内部はどう汚れていくのか?
エアコンは、「空気を冷やす」「湿気を取り除く」だけでなく、実は大量の空気中のホコリや汚れを吸い込んでいることをご存知でしょうか?
夏の間、長時間使用されるエアコン内部では、以下のような汚れがどんどん蓄積されていきます。
● フィルターにつくホコリ・繊維・花粉
人の出入りが多い施設内では、服についた繊維や花粉、微細なチリが舞いやすく、これがエアコンフィルターに吸着されます。
● 熱交換器に付着するカビの胞子
冷房時に発生する結露(しずく)が、エアコン内部の湿度を上昇させ、カビの温床になりやすい環境を作ります。とくに黒カビや青カビの胞子は、風とともに室内へ再放出されることも。
● ファン(送風部分)にこびりつく皮脂・たばこのヤニ
施設によっては、職員や来客のたばこ臭や、人体の皮脂成分が送風口から吸い込まれ、ファン部分にねばついた汚れとして残ります。これが「においの原因」や「ベタつき感」のもとになるのです。
カビや雑菌が高齢者に与える具体的な健康リスク
エアコン内部で発生したカビや雑菌は、やがて風に乗って室内に放出されます。若く健康な人であればほとんど影響が出ない場合もありますが、高齢者の場合はそうはいきません。
以下のようなリスクが報告されています:
● 喘息・気管支炎の悪化
エアコンから排出されたカビの胞子や微粒子が、気管支に入り込むことで、既存の呼吸器疾患が悪化する恐れがあります。
特に喘息をお持ちの方は、夜間の咳や息苦しさの原因になることも。
● 夏型過敏性肺炎(カビ肺炎)
「夏型過敏性肺炎」と呼ばれる疾患は、トリコスポロンというカビによって引き起こされる肺炎の一種です。
症状は風邪に似ていますが、悪化すると呼吸困難に至るケースもあり、高齢者施設での集団感染も報告例があります。
● アレルギー症状や皮膚のかゆみ
カビやハウスダストに敏感な方の場合、目のかゆみ・鼻水・湿疹などのアレルギー反応が出ることもあります。
とくに高齢者は皮膚が乾燥しやすく、アレルゲンによるかゆみやかぶれが起きやすい傾向があります。
実際にあったトラブル事例:ある施設のケース
埼玉県内のある高齢者施設では、2023年の夏にエアコンクリーニングを実施したところ、施工後数日間に渡って複数の入居者が「咳が止まらない」「のどがイガイガする」と訴える症状を発症。
後日調査の結果、清掃後のすすぎ不足により、エアコン内部に残った洗剤成分が乾燥し、風とともに室内に放出されていたことが判明しました。
これは「作業そのものの質の低さ」だけでなく、「夏場というタイミングの悪さ」によって被害が拡大した一例です。
エアコン内部の汚れが冷暖房効率を落とす
汚れの蓄積は健康リスクだけでなく、エアコンの性能にも悪影響を与えます。
- 熱交換器が汚れると、冷暖房の効きが悪くなる
- フィルターが目詰まりすると、風量が低下して室温調整に時間がかかる
- 結果として、電力消費量が増え、光熱費が上昇
高齢者施設では複数台のエアコンを同時に使用するため、1台あたりの効率低下が施設全体のコスト増にもつながるのです。
放置すると機器寿命も短縮。買い替えのリスクに
さらに問題なのが、汚れによる「機器本体の劣化」。
エアコンの内部にホコリやカビが詰まると、モーターやファンに負荷がかかり、異音や故障の原因になります。
買い替えが必要になれば、1台あたり数万円〜十数万円のコストが発生。
施設内で10台交換すれば、軽く100万円以上の設備投資になることもあるのです。
汚れ対策は「タイミング」と「業者選び」がカギ
ここまで見てきたように、夏場の清掃はさまざまなリスクを伴い、汚れの蓄積も深刻です。
では、どうすれば安全・確実にエアコンを清潔な状態に保てるのでしょうか?
答えは2つ。
- 秋〜冬にかけての涼しい時期に施工すること
- 高齢者施設の実績が豊富な専門業者に依頼すること
この2点を意識するだけで、入居者様への影響を最小限に抑えながら、エアコンの効果・寿命・快適性を最大限に引き出すことができます。
秋〜冬にかけてが最適!エアコンクリーニングのベストタイミングとその理由


エアコン清掃は「気温の落ち着いた時期」に行うのが理想的
エアコンクリーニングの適切なタイミングは、単に「汚れたからやる」ではなく、施設の環境・入居者の安全・職員の負担といった要素も踏まえて判断することが大切です。
そこで推奨したいのが、気温が落ち着く10月〜12月の期間に清掃を行うという選択肢です。
この時期が「ベスト」な理由とは?
● 空調を止めても熱中症の心配が少ない
10月以降は外気温が下がり始めるため、作業中にエアコンを止めても、室温上昇のリスクが少なくなります。
その結果、入居者様の体調を損なうことなく、安心して作業を進めることができます。
● 冬の暖房シーズン前に、内部を清潔にリセットできる
エアコンの汚れは、冷房だけでなく暖房効率にも影響を与えます。
「夏の終わりに一度きれいにしておく」ことで、冬も快適かつ省エネで使えるのです。
● 花粉や黄砂が少ない=再汚染の心配が少ない
春の清掃も検討されがちですが、春は花粉やPM2.5、黄砂などが多く舞う時期。清掃後すぐに汚れやすいことを考えると、秋の方が清潔さを長く保てるという利点もあります。
「冷房じまい清掃」=夏の汚れをリセットする絶好の機会
私たちはこの時期の施工を「冷房じまい清掃」と呼んでいます。
夏場に酷使されたエアコン内部には、湿気・ホコリ・カビ・雑菌が蓄積されています。この汚れをそのままにしてしまうと、以下のような悪影響があります:
- 冬の暖房時に「カビのにおい」が発生
- 風量が弱くなり、温まりにくい
- 光熱費がかさむ
- 室内空気が不衛生になり、感染症リスクも上昇
とくに高齢者施設では、一度トラブルが起きると「信用問題」に発展しかねません。
「冷房を終えたあとに、余裕を持って丁寧な清掃を行う」ことが、施設運営の信頼性にもつながるのです。
年間スケジュールにどう組み込む?施設側の調整ポイント
● 行事・繁忙期とのバッティングを避ける
10月〜12月は、比較的行事が落ち着く時期でもあります。
(※ただし文化祭や年末イベントのある施設もあるため、1ヶ月以上前からの打ち合わせが理想的です。)
たとえば…
- 10月初旬:敬老会などが終わり、比較的落ち着く
- 11月中旬:職員の年末シフト調整前で時間がとりやすい
- 12月初旬:インフルエンザ流行前に清掃を終わらせたい時期
こうした施設運営の谷間に合わせて実施できると、業務や入居者対応に影響を最小限に抑えられます。
クリーンテック春日部の強み:施設対応に特化した柔軟な提案力
● 店舗・施設でのエアコン施工実績 4,000台以上
クリーンテック春日部では、これまでに累計6,000台以上の業務用・家庭用エアコンを清掃しており、なかでも高齢者施設やデイサービスでの施工経験が豊富です。
「この時間帯は声がけに気をつけて」「この階は認知症の方が多いので、静かに移動してほしい」など、細かな要望にも柔軟に対応いたします。
● 見守り体制に合わせた“静音・丁寧・迅速”な作業
私たちは、次の3つのポイントを全スタッフに徹底しています:
- 静音機材を使用し、作業中の騒音を最小限に
- 室内の移動や声がけにも、介護現場への理解を持って対応
- 時間厳守・迅速施工で、見守り体制を乱さない
施設で働く職員様・生活する入居者様の気持ちを第一に考え、“いても邪魔にならない業者”を目指す対応を心がけています。
● 使用洗剤は環境にも配慮したエコ仕様
清掃に使用する洗剤は、エコロジーで低刺激性のものを選定しています。
人体にやさしく、ペットや植物がある空間でも安心して使える成分であり、洗剤成分が空気中に残留しにくい点も特長です。
高齢者施設では、入居者様の中にアレルギー体質の方や敏感肌の方がいるケースも少なくありません。そうした方への配慮を徹底しています。
● 複数台・フロア分割にも柔軟対応
施設によっては、1日で一気に清掃するのではなく、曜日を分けて数日に分割施工するケースもあります。
クリーンテック春日部では、1フロアずつ分けた施工・午前だけ/午後だけといった対応も可能です。
秋〜冬の予約は「混み合う前」に相談を
毎年、10月〜12月にかけては「冷房じまいのタイミングで掃除をしたい」というお問い合わせが集中します。
そのため、早い段階からスケジュールを押さえることが、安全でスムーズな施工のカギとなります。
よくある質問・清掃の流れ・導入事例から見る「高齢者施設の安心・安全なエアコンクリーニング」
ここでは、実際に施設のご担当者様からよくいただくご質問にお答えしながら、清掃当日の流れや注意点、さらに他施設での導入事例をご紹介します。
「エアコン清掃ってどう頼めばいいの?」「作業中の入居者対応はどうなるの?」といった、実際の現場でよくあるお悩みや疑問を一つひとつ丁寧に解消していきます。
導入を検討中の方も、すでに何度かご依頼いただいている施設様も、安心・納得してお任せいただけるようなヒントをぜひご確認ください。
よくある質問Q&A|施設ご担当者様から寄せられる疑問にお答えします
Q. 清掃中、入居者の方がいる空間でも作業できますか?
はい、可能です。
クリーンテック春日部では、入居者様の生活空間に配慮しながら作業を行うノウハウがあります。
お部屋にお一人で過ごしている場合や、ベッド上で過ごす方がいる環境でも、静音・低臭の対応で進めます。
ただし、極端に狭いスペースや医療機器が多く設置されている場合は、事前に打ち合わせをさせていただきます。
Q. 清掃時の作業時間はどれくらいですか?
家庭用壁掛け型エアコン1台あたり:およそ30分〜1時間
天井埋込型(業務用エアコン):1台あたり1.5時間前後
が目安となります。
機器の設置状況・汚れ具合・移動のしやすさ等によって多少変動します。
複数台の同時作業も可能ですが、施設の稼働状況に応じて、午前と午後で分けたり、フロアごとに2日間かけたりするご提案もできます。
Q. 作業音はどれくらい出ますか?
高圧洗浄の際にモーター音が出ますが、掃除機程度の音量に抑えており、大声で話さなければならないような状況にはなりません。
また、室外機清掃なども含める場合は、屋外での音が一時的に発生することがありますが、可能な限り静音仕様の機材を使用しております。
Q. 洗剤や防カビ処理は安全ですか?
使用している洗剤は、生分解性が高く、人体や環境にやさしいエコ洗剤です。
また、抗菌・防カビ処理に使う薬剤も、高齢者施設や保育園などでも使用可能な、厚生労働省基準に準じた成分のものを厳選しております。
清掃の流れ|事前打ち合わせから完了まで
以下は、標準的な「高齢者施設におけるエアコンクリーニングの流れ」です。
① お問い合わせ・ご相談
まずはお電話やメール、フォームからご連絡ください。
施設の規模、エアコンの台数、希望日程、稼働状況などを簡単にヒアリングさせていただきます。
② 現地調査・お見積もり(無料)
必要に応じて現地確認を行い、作業動線や騒音対策の観点から、安全な施工方法を提案します。
ここで、ご予算に応じた調整や台数割引の案内も行います。
③ 清掃当日の流れ
- ご挨拶・事前確認(10〜15分)
- 養生(ビニールやマットで周囲を保護)
- 分解・高圧洗浄
- すすぎ・仕上げ
- 動作確認・清掃箇所の拭き上げ
- 担当者様への完了報告
1台ごとに丁寧に進めつつ、できる限りスピーディーに完了させる工夫をしています。
④ アフターフォロー
施工後、万が一異音やにおいが気になる場合は無償で点検に伺います。
また、次回清掃の時期を見越した簡易アドバイスもお伝えしております。
実際にあった導入事例|ご担当者様の声をご紹介
【事例1】春日部市/グループホーム(エアコン9台)
夏にカビ臭が気になり始めたが、暑くて施工できず…秋に一気に解決。
「夏場に換気するたびにエアコンからニオイが出て、正直ヒヤヒヤしていました。暑さが落ち着いてからまとめてお願いしたことで、安心して暖房を使えるようになり、職員一同ホッとしました。」
【事例2】越谷市/デイサービスセンター(天井埋込型6台)
高齢者が多く、騒音や動線に配慮してくれた点が高評価
「1フロアずつ順番に清掃してもらえたので、利用者の方にもストレスが少なく済みました。作業音が静かで、途中で何度も“今から○○します”と声がけしてくれる丁寧さがありがたかったです。」
【事例3】草加市/特別養護老人ホーム(家庭用+業務用 計17台)
年間契約で春と秋に分けての施工。トラブルゼロに。
「かつては毎年、夏の終わりに1〜2名の入居者が体調を崩すことがありましたが、今では清掃タイミングを前倒ししてリスクゼロになりました。年間の光熱費も下がり、職員からも評判です。」
まとめ|高齢者施設のエアコンクリーニングは「時期」と「配慮」が鍵
ここまでの内容を、もう一度整理してみましょう。
✅ 夏に清掃を行うリスク
- エアコン停止中の室温上昇による熱中症リスク
- 換気による湿度の上昇と空気環境の悪化
- 騒音・においによる入居者のストレス
- 清掃中の職員対応の負担増
- 緊急時の対応遅延につながる恐れ
✅ 秋〜冬に清掃を行うメリット
- 室温が安定しており、エアコン停止時も安全
- 夏の汚れをリセットし、冬に向けて衛生的な空気環境へ
- 花粉・黄砂の季節を避け、清掃後の清潔さが長持ち
- 職員のスケジュールに合わせやすい柔軟な施工
✅ クリーンテック春日部なら
- エアコン洗浄累計6,000台超の実績
- 見守り体制・導線に精通
- エコ洗剤・安全施工・アフターフォローも充実
その想いに、クリーンテック春日部は応えます。まずはお気軽にご相談ください。