業務用エアコンから水漏れ!応急処置と原因・業者へ相談すべき症状を解説

店舗やオフィス、施設で、天井の業務用エアコンから突然水が落ちてきたら、まずはエアコンの運転を停止し、周囲の安全を確保することが大切です。
エアコンの真下に商品や書類、パソコンなどの電気機器がある場合は、水濡れによる被害を防ぐためにも早めに移動させましょう。
業務用エアコンの水漏れは、ドレン配管などの排水経路の詰まりだけでなく、
- ドレンポンプなど内部部品の不具合
- ドレンパンの破損
- フィルターや内部の汚れ
- 高湿度による結露
- 配管や設置状態の問題
など、さまざまな原因で発生します。
そのため、水が止まったからといって、必ずしも原因が解消したとは限りません。
この記事では、業務用エアコンから水漏れしたときに店舗や施設の担当者が最初に行う応急処置から、考えられる原因、自分で確認できる範囲、専門業者へ相談した方がよい症状まで分かりやすく解説します。
業務用エアコンから水漏れした直後に行う5つの対応


業務用エアコンから水が落ちていると、原因が気になって室内機を確認したくなるかもしれません。
しかし、最初に優先したいのは原因を特定することではなく、水漏れによる被害を広げないことです。
慌ててエアコンを分解したり天井裏を確認したりせず、まずは次の順番で対応してください。
1.エアコンの運転を停止する
まずはリモコンでエアコンの運転を停止します。
水漏れしている状態で、そのまま運転を続けることは避けましょう。
安全に操作できる状況であれば、エアコン専用のブレーカーを切ることも検討してください。
ただし、分電盤や電気機器の周辺まで水でぬれている場合は注意が必要です。
ぬれた手でスイッチやブレーカーに触れないでください。
自分で安全を確保できない場合は無理に操作せず、建物の設備管理者や専門業者へ連絡しましょう。
2.水が落ちる場所から物を移動する
次に、水が落ちている範囲を確認します。
エアコンの下に、
- 商品
- パソコン
- コピー機
- 医療機器
- 書類
- 家具
などがある場合は、安全に移動できる物を水がかからない場所へ移します。
すぐに移動できない物については、シートなどを使用して水がかからないように保護してください。
床へ水が落ちている場合は、水を受ける容器や吸水シートなどを設置する方法もあります。
ただし、脚立に乗って室内機へ近づいたり、天井材を外したりする必要はありません。
床から安全に対応できる範囲にとどめることが重要です。
3.水漏れしている場所への立ち入りを制限する
店舗や施設では、水漏れそのものだけでなく、ぬれた床にも注意が必要です。
床がぬれると、来店客や施設利用者、従業員が滑って転倒するおそれがあります。
カラーコーンや案内表示などがある場合は活用し、水漏れしている場所の周囲へ人が入らないようにしてください。
特に、
- 店舗の通路
- オフィスの共有スペース
- 病院やクリニック
- 介護施設
- 商業施設
など、多くの人が通る場所では早めの安全確保が重要です。
4.水漏れの状況を写真や動画で残す
周囲の安全を確保できたら、水漏れの状況を写真や動画で記録しておきましょう。
専門業者へ相談するときに状況を伝えやすくなります。
確認しておきたいのは、次のような内容です。
- 水が落ちている場所
- 水の量
- 水が広がっている範囲
- 水漏れが発生した日時
- 冷房を入れてから水漏れするまでの時間
- リモコンに表示されているエラーコード
- 室内機の型式
- 異音の有無
- 普段と違う臭いの有無
「ずっと漏れている」のか「運転開始から30分ほどすると漏れる」のかなど、発生するタイミングも原因を確認するための手がかりになります。
型式は室内機の銘板などで確認できる場合がありますが、確認するために無理にパネルを外す必要はありません。
安全な位置から確認できない場合は、そのまま専門業者へ伝えてください。
5.専門業者へ点検を依頼する
ここまでの対応は、あくまでも被害を広げないための応急処置です。
水漏れの原因そのものを直したわけではありません。
一度水が止まったように見えても、再び冷房を運転すると同じ症状が発生する可能性があります。
特に天井埋め込み型などの業務用エアコンでは、内部の排水経路やドレンポンプなど、外から確認できない部分に原因があるケースもあります。
水漏れの状況を記録したら、設置業者や保守業者、メーカーの相談窓口などへ点検を依頼しましょう。
業務用エアコンから水が漏れる主な原因


冷房運転中のエアコン内部では、空気を冷やすことで結露水が発生します。
通常、この水はドレンパンと呼ばれる受け皿に集まり、ドレン配管などの排水経路を通って排出されます。
つまり、エアコン内部で水が発生すること自体は異常ではありません。
問題となるのは、本来排出されるはずの水がうまく排出されなかったり、本来とは異なる場所で結露が発生したりすることです。
業務用エアコンの水漏れには、主に次のような原因が考えられます。
ドレン配管や排水経路の詰まり
業務用エアコンの水漏れで考えられる代表的な原因のひとつが、ドレン配管など排水経路の詰まりです。
エアコン内部で発生した結露水は、通常であればドレンパンから排水経路を通って排出されます。
しかし、長期間使用していると、
- ホコリ
- カビ
- 汚れ
- スライム状の汚れ
などが排水経路にたまり、水の流れを妨げることがあります。
排水が正常に行われなくなるとドレンパンに水がたまり、やがて室内機からあふれて水漏れにつながることがあります。
業務用エアコンメーカーのダイキン工業も、水漏れの原因としてドレンホースの詰まりなどを挙げています。
ドレンポンプやドレンパンの不具合
天井埋め込み型などの業務用エアコンでは、内部で発生した結露水を排出するためにドレンポンプが使用されている機種があります。
このドレンポンプが正常に作動しなくなると、結露水を排出できず、水漏れにつながることがあります。
また、水を受けるドレンパン自体が劣化・破損している場合もあります。
ダイキン工業でも、業務用エアコン内部の不具合として、ドレンパンの破損やドレンポンプなどの故障が水漏れにつながる可能性を案内しています。
このような部品の不具合は、清掃だけでは解決できません。
部品の状態を確認したうえで、必要に応じて修理や交換を行う必要があります。
高湿度や低い設定温度による結露
排水経路に異常がなくても、使用環境によって水滴が発生することがあります。
特に、
- 外気の湿度が高い
- 人の出入りが多い
- 出入口が頻繁に開く
- 外気が室内へ入りやすい
- 冷房の設定温度が極端に低い
といった環境では、吹出口などに結露が発生しやすくなります。
暑く湿度の高い時期は、店舗や施設の出入口から暖かく湿った空気が入り込み、冷えたエアコン周辺で水滴となることがあります。
ただし、設定温度を変えたり室内の湿度が下がったりして一時的に水滴が減ったとしても、それだけで「故障ではない」と判断することはできません。
何度も水滴が発生する場合は、排水経路や内部の状態も含めて点検することをおすすめします。
冷媒配管の断熱や設置状態の問題
エアコンにつながっている冷媒配管は、冷房運転中に低温になります。
通常は断熱材によって覆われていますが、断熱材が不足していたり、経年劣化などによって傷んでいたりすると、配管の表面に結露が発生することがあります。
また、
- 室内機の設置状態
- ドレン配管の勾配
- 配管の施工状態
などが排水に影響する場合もあります。
こうした部分は室内から見ただけでは判断しにくく、天井裏の確認が必要になることもあります。
水漏れの原因を探すために自分で天井材を外したり、天井裏へ入ったりすることは避け、専門業者へ相談してください。
フィルターやエアコン内部の汚れ
フィルターやエアコン内部の汚れも、水漏れと無関係ではありません。
フィルターが目詰まりして空気の流れが悪くなると、内部や吹出口周辺に結露が発生しやすくなる場合があります。
また、エアコン内部に蓄積した汚れが排水経路へ流れ込み、詰まりにつながることもあります。
フィルターについては、取扱説明書に記載された方法で安全に取り外せる場合に限り、運転を停止して状態を確認してください。
天井埋め込み型など、高所での作業が必要になる場合は無理に行わないようにしましょう。
内部まで汚れている場合は、フィルター清掃だけでは十分でないことがあります。
業務用エアコンを長期間使用している場合は、内部の状態を確認し、必要に応じて専門業者によるクリーニングを検討してください。
内部汚れによる影響については、「業務用エアコンの内部汚れと放置リスク」でも詳しく解説しています。
水漏れの場所だけで原因を決めつけないことが大切
「吹出口から水が出ているから結露」
「本体の端から漏れているからドレン詰まり」
など、水が出ている場所だけで原因を判断するのはおすすめできません。
同じように見える水漏れでも、原因が異なることがあります。
また、エアコン付近から水が落ちているからといって、必ずしもエアコン本体が原因とは限りません。
天井内の給排水設備や建物への雨水の浸入など、別の場所から水が回ってきている可能性もあります。
水漏れの位置は原因を確認するための重要な情報ですが、それだけで原因を断定しないことが大切です。
担当者が安全に確認できる範囲
業者へ連絡する前に、水漏れの状況を確認しておくと、原因を判断するための情報を伝えやすくなります。
ただし、確認するのは分解や高所作業を伴わず、安全に見られる範囲までにしてください。
店舗や施設の担当者が確認しておきたいポイントは、次のとおりです。
- どの室内機から水が漏れているか
- 吹出口、本体の端、天井面など、どこから水が出ているか
- 冷房運転中だけ発生するか
- 運転開始からどのくらいで水漏れするか
- エラーコードが表示されているか
- 異音が発生していないか
- 焦げたような臭いや普段と違う臭いがないか
- 前回の点検やクリーニングを行った時期
- 屋外から安全に確認できる範囲で、排水口がふさがれていないか
複数台の業務用エアコンを使用している店舗や施設では、「どのエアコンで発生しているのか」も確認しておきましょう。
写真や動画とあわせてこれらの情報を伝えることで、専門業者も状況を把握しやすくなります。
屋外の排水口を確認できる場合も、ドレンホースや配管の奥へ針金などを入れたり、強い圧力をかけたりしないでください。
詰まりをさらに奥へ押し込んだり、配管を傷めたりする可能性があります。
自分で分解・洗浄しない方がよい作業
業務用エアコンから水漏れすると、「詰まっているところを掃除すれば直るのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、業務用エアコンの内部には電気部品や排水部品などがあり、誤った方法で作業すると故障や事故につながるおそれがあります。
特に、次のような作業は自分で行わないようにしてください。
- 天井埋め込み型エアコンのパネルやドレンパンを取り外す
- ドレンポンプや電気部品を分解する
- 天井裏へ入ってドレン配管や冷媒配管を確認する
- 市販の洗浄スプレーを内部へ吹き付ける
- 高圧洗浄機などを使用して内部を洗浄する
- 天井材へ穴を開けて水を抜く
- 配管内部へ針金などを入れて詰まりを取ろうとする
日本冷凍空調工業会では、エアコン内部の洗浄について、誤った洗浄剤の選定や洗浄方法によって内部部品の破損や電気部品の故障などにつながる可能性があるとして、専門業者への相談を案内しています。
業務用エアコンは機種によって構造も異なります。
内部の洗浄や部品の確認が必要な場合は、機器の構造や適切な作業方法を確認できる専門業者へ依頼しましょう。
また、水漏れの原因によっては、クリーニングではなく修理や配管・設置状態の改善が必要になる場合があります。
早めに専門業者へ相談した方がよい症状


少量の水滴に見えても、エアコン内部や天井裏では想像以上に水がたまっている可能性があります。
特に、次のような症状がある場合は運転を再開せず、早めに専門業者へ相談してください。
- 水の量が多い
- 一度止まっても何度も水漏れする
- 照明やコンセント、配線の近くまでぬれている
- パソコンや設備など電気機器の近くへ水が落ちている
- 天井に大きな染みができている
- 天井材が膨らんだり、たわんだりしている
- エラーコードが表示されている
- 普段とは違う異音がする
- 焦げたような臭いがする
- 複数の室内機で同じような症状が出ている
- 設置直後や工事後から水漏れが続いている
- 水がどこから来ているのか分からない
特に、電気設備の周辺まで水が広がっている場合は注意が必要です。
無理にエアコンやブレーカーへ触れず、安全を確保したうえで設備管理者や専門業者へ連絡してください。
また、天井から水が落ちている場合、原因が必ずしもエアコンとは限りません。
天井内の給排水設備や雨水などが原因となっている可能性もあります。
発生源が分からない場合は、エアコン業者だけでなく建物の管理会社や設備管理担当者への連絡も検討してください。
水漏れの原因が分からない場合はご相談ください
業務用エアコンの水漏れは、ドレン詰まりや内部汚れだけでなく、部品の不具合や配管、設置状態などが関係している場合があります。
そのため、見た目だけで「清掃すれば直る」「部品が故障している」と判断するのは難しいトラブルです。
現在水漏れが発生していて原因が分からない場合は、無理に分解せず、機種や症状、発生状況を確認したうえで専門業者へ相談しましょう。
水漏れを予防するために見直したい管理方法


業務用エアコンの水漏れを完全に防ぐことはできませんが、日頃から機器の状態を確認しておくことで、異常の早期発見につながります。
業務用エアコンは家庭用エアコンと比べて長時間運転することも多く、店舗や施設によって使用環境も大きく異なります。
例えば、
- 飲食店
- コンビニ
- 美容室
- 病院・クリニック
- 介護施設
- オフィス
- 工場
では、運転時間だけでなく、室内のホコリや油分、人の出入り、外気の入り方なども異なります。
そのため、すべての業務用エアコンを同じ周期で管理するのではなく、メーカーの取扱説明書や使用環境、保守内容などに合わせて点検することが大切です。
フィルターの状態を定期的に確認する
日常的に確認しやすい部分のひとつがフィルターです。
フィルターにホコリが大量に付着すると空気の流れが悪くなり、冷暖房効率の低下だけでなく、内部の汚れや結露にも影響する可能性があります。
取扱説明書に記載された方法で安全に取り外せる場合は、定期的に状態を確認しましょう。
ただし、高所作業が必要な場合や、安全に取り外せない機種については無理に作業しないでください。
エアコンごとに点検・修理履歴を残す
複数台の業務用エアコンを使用している店舗や施設では、機器ごとに管理記録を残しておくと便利です。
例えば、
- フィルターを確認・清掃した日
- 専門業者による点検を行った日
- クリーニングを実施した日
- 水滴や水漏れが発生した日時
- 臭いや異音が発生した時期
- 冷暖房の効きに変化を感じた時期
- エラーコード
- 修理した内容
- 交換した部品
などを記録します。
「去年の夏にも同じエアコンから水が漏れていた」といった履歴が分かれば、今回のトラブルとの関連を確認する材料にもなります。
小さな変化を放置しない
業務用エアコンのトラブルは、突然大きな症状として現れるとは限りません。
水漏れが発生する前に、
- 吹出口に水滴が付きやすくなった
- 以前より臭いが気になる
- 異音がする
- 冷房の効きが悪くなった
- エラーが出るようになった
などの変化が現れる場合もあります。
こうした変化が続いている場合は、「まだ動いているから大丈夫」と放置せず、早めに状態を確認しておくことが大切です。
定期的な点検や清掃は、水漏れだけでなく、業務用エアコンを安定して使用するための予防保全にもつながります。
業務用エアコンの日常管理や点検については、「業務用エアコンの保守・点検と予防保全」でも詳しく解説しています。
業務用エアコンの水漏れは、まず停止して安全を確保しましょう
業務用エアコンから水漏れした場合は、原因を探すことよりも、まず運転を停止して周囲の安全を確保することが大切です。
水漏れを見つけたら、
- エアコンの運転を停止する
- 水が落ちる場所から商品や機器などを移動する
- 周囲への立ち入りを制限する
- 水漏れの状況を写真や動画で記録する
- 専門業者へ点検を依頼する
という順番で対応しましょう。
業務用エアコンの水漏れは、ドレン配管などの排水経路の詰まりだけでなく、ドレンポンプやドレンパンの不具合、内部の汚れ、結露、配管の断熱や設置状態など、さまざまな原因で発生します。
一度水が止まっても、原因が解消したとは限りません。
また、水漏れだからといって、必ずしもクリーニングだけで解決できるわけではありません。
原因によっては、部品の修理・交換や配管、設置状態の確認が必要になる場合があります。
業務用エアコンの水漏れ・点検はクリーンテック春日部へご相談ください
クリーンテック春日部では、業務用エアコンの水漏れについて、機器の状態や症状を確認し、原因に応じた対応をご提案しています。
ドレン詰まりや内部汚れが原因の場合は清掃・洗浄を行い、部品や排水配管などに問題がある場合は、必要な修理・交換を含めて状態を確認します。
「クリーニングで直るのか、修理が必要なのか分からない」という段階でもご相談いただけます。
店舗やオフィス、施設などで、
- 天井のエアコンから突然水が落ちてきた
- 水漏れを何度も繰り返している
- ドレン詰まりか故障か分からない
- エアコン内部の汚れも気になっている
- 営業への影響があるため早めに確認してほしい
といった場合は、機種や設置状況、現在の症状などをお知らせください。
水漏れの状況が分かる写真や、リモコンに表示されたエラーコードなどがある場合は、あわせてお伝えいただくと状況確認がスムーズです。
業務用エアコンの水漏れや点検でお困りの際は、クリーンテック春日部のお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。
原因確認からドレン詰まり・修理のご相談までお任せください
「水漏れの原因が分からない」
「クリーニングで直るのか、修理が必要なのか判断できない」
という段階でも大丈夫です。
機種や設置状況、水漏れの場所、現在の症状などを確認したうえで、
原因に応じて必要な点検・清掃・修理をご案内いたします。
水漏れの状況が分かる写真や、リモコンに表示されたエラーコードなどがある場合は、あわせてお知らせください。
※水漏れの原因や機器の状態によっては、現地確認後に必要な作業内容を判断する場合があります。
